バジルも(塾の暦の上では)来月から5年生。
子どもの成長は恐ろしく早い。
そして私の白髪が増殖するスピードはそれ以上。
父が白髪体質からかな(父は、見た目はいわゆる「ロマンスグレー」の紳士っぽいけど、中身はただのオッサン 笑)。


それはさておき。

甥っ子も1歳になって、ここ最近ようやく歩けるようになったとかで、義妹も弟も両親にバンバン動画を送ってくるらしい。そりゃそうやな。ついこないだまでは寝てただけのわが子が、表情豊かになり、はいはいするようになり、歩けるようになり…言葉を発し出したらまた動画の数が増えそう。

そういう話を聞いていると、生まれてくる前は「五体満足で健康であればいい」としか思っていなかったのに、いざ生まれてきたら「ウチの子、天才かも」と幻想を抱き、白髪の数とともに欲と煩悩もどんどんと増えていることに気付いた。


そして、最近ようやく「バジルは天才ではない」ことが分かった(気づくの遅い?)。

そりゃ、私が4年生だったころに比べると格段に頭はいいし勉強はできると思うけど。一時期は「バジルはいわゆる "ギフテッド" かもしれない」と期待にワクワクした自分が愚かに思えてくる。

親ばかだけど、心根が優しく、健康で勉強もそこそこできて…これ以上に望んではいけないと思う一方で、やはり欲が出てしまうのである。

これぞ、

這えば立て。立てば歩めの親心


親というのは愚かです。




最近、"Notes Left Behind" という本を読んだ。
脳腫瘍で亡くなった少女の闘病記。
と言うと、いかにもありがちな…と思うのだが、この少女が泣かせるところは、自分の死期を悟っていたのか、家の中のあちこちに家族(両親・妹)あてにメモをしたためて隠しておいたのだ。

引き出しの中。
お皿とお皿の間。
父親のブリーフケースの中。
"I Love you Mommy"...

まだ幼い少女だったので、ところどころスペルも間違えているし、鏡文字になっているところもある。ペンがうまく握れなかったせいか、筆圧も安定していない。
でも、自分がいなくなっても、どれだけ両親と妹のことを愛していたかを覚えておいてもらいたかったのだろう。

そして、両親や妹も自分からのメッセージを必要とするだろうと思ったのかもしれない。

こういう「お涙ちょうだい」もの(特に、子どもが死ぬとかいうやつ)は苦手だったが、両親(特にお父さん)の文体がいい。平易な調子で淡々としているが慈愛にあふれている。


私たち両親の果てしない要求に、小さい体で一所懸命に応えようとしているバジルは、私たちよりもよっぽど大きな存在なのかもしれない。

コメント

りなりん
2010年1月29日9:37

これ、TVでやってたのを見ました。泣いちゃうんで、私もこういうの苦手だったんだけど、残された家族がこの子の大きな愛に救われてるというのが、ほんわり心を温めてくれました。

オリーブ
2010年1月29日17:57

テレビでやってたんですか!知りませんでした…
正直、亡くなる前の写真はあまりにも可哀相で、見ているのがつらかったです。
妹さんが、これまた天真爛漫でかわいらしいんですよね。
お姉さんの分も親孝行して、しっかり人生を楽しんでほしいなぁと思いました。

nophoto
Ehkrem
2014年6月25日1:53

TYVM you’ve solved all my prmobels

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