Paul McCartney の数ある楽曲の中でも、私は特に「The Long and Winding Road」が好きだ。

私が幼かったころ、両親がよく聴いていたコンピレーションアルバムがあって、その中に入っていたのがこの曲。そのほかには、Strawberry Fields Forever とか、Just the Way You Are(ビートルズじゃないけど)とか、しっとりとした曲が入っていた記憶がある。

そのアルバムが一日中エンドレスで流れていることも珍しくなく(きっと、2人がとても気に入ったアルバムだったんだろう)、その中でも「The Long and Winding Road」は子ども心にも、意味が分からないなりに琴線に触れる曲で大好きだった。

私のiPodには1300曲近くが入っているけど、それをシャッフルしながら聞いていることが多いので、次に何の曲が出てくるかは分からない。でも、「The Long and Winding Road」が流れてくると、仕事の手を止めて聞き入ってしまうのだ。

大げさに言うと、子ども時代を振り返ってしまうような、ノスタルジックな気持ちになる。



iPodで何度となく「The Long and Winding Road」が流れてきた今日、母が不意に「そろそろエンディングノートを書こうと思う」と言い出してビックリしてしまった。

母はまだ58歳(6月で59歳だけど)。
来年の誕生日でようやく還暦で、女性の平均寿命は80歳を超えるぐらいなんだから、60歳なんてまだまだ若いはずだ。実際、娘の贔屓目もあるだろうけど、見た目は余裕で50代前半には見える。バジルが生まれたとき、それこそまだ50歳になったばかりで「まだおばあちゃんなんていう年でもないのにー」なんて言ってたのに、その舌の根も乾かないうちに「エンディングノート」だなんて唐突すぎる。

私も、「最近、白髪が増えてきたなぁ」と思うことがあるし、バジルの鼻の下の産毛が微妙に濃くなってきたりしているし(気のせいかもしれないけど…でもパセリ側の家系だと髭とすね毛は濃くなる運命である)、みんな着実に年を取っているんだろうけど。

週に3日、一緒にジム通いまでしている母の口から「エンディングノート」だなんて言われると、とてつもなく悲しくなってしまった。

残す財産なんかこれっぽっちもないけど、一つだけお願いしたいことがあるらしい。

それをちゃんと書き留めておいて、私や弟が混乱しないようにしたいんだって。

気持ちは分かるけどね。
私たちだって、母が望むようにしてあげたいと思うし。


私がしんみりしていたら、「すぐに死ぬとは言ってないやん〜。エンディングノートを一応作っておいて、それを毎年更新するのよ」と言うのでちょっと安心した。

コメント

ボンバー子猫ちゃん
ボンバー子猫ちゃん
2008年5月1日8:04

ほんと、しっとりとしたいい曲ですよね。
私がきいてるのはビートルズのですが、
高校生の時にじっくり聞いて、
人生の歌なんだろな
きっと人生ってこんなふうに長くてくねくねした道なんだろうな。
と妙に感慨にふけった覚えがあります。

・・・grave、うちの母もおんなじことをいっています。
でも故郷は遠すぎます・・。
うちの近所にみつけておいてあげたいなぁ。
ちなみにお母様と同じ年かも? 
49年生まれかな? 

オリーブ
オリーブ
2008年5月1日18:10

仲たがいしていたジョン・レノンに向けて書いた曲だと聴いたことがあるけど、すごく示唆に富んだいい曲だよねぇ。ホントに大好きです。

ボンバーちゃんのママの故郷は確かに遠いよね。
でもそう望んでいるなら、つれて帰ってあげたいと思うよね、きっと。そのときになったら。
うちの母も49年生まれよー。同い年だー

りなりん
りなりん
2008年5月2日14:29

私にとってのキュンとなる曲はCarpentersのSuperstarだったりします。なんか、ドラマティックだったんですよね。ちあきなおみの喝采と並ぶくらい(爆)

オリーブ
オリーブ
2008年5月2日15:03

「喝采」とSuperstarが並ぶとは、それだけで十分にドラマティックですよね(爆
Carpentersもノスタルジック系が多いですよね。私としては、曲そのものよりも、Karenが拒食症で亡くなったという話のほうが衝撃が大きかったような…

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